瞳(め)を閉じて耳をふさげば 我が血潮は 星の奏でる交響曲(シンフォニー)かな
照滴036
本文
瞳(め)を閉じて耳をふさげば 我が血潮は 星の奏でる交響曲(シンフォニー)かな
形式
#短歌
カテゴリ
#10.精神・悟り・心象
ラベル
#宇宙 #音 #精神 #光
キーワード
#瞳を閉じる #耳をふさぐ #血潮 #星 #交響曲
要点
内面の感覚と宇宙の調和、精神的高揚を描く。
現代語訳
目を閉じ耳をふさぐと、私の血潮は星が奏でる交響曲の流れのように感じられる。
注釈
瞳(め)を閉じて耳をふさげば:外部の五感からの情報を完全に遮断し、内面に集中すること。
血潮:生命や感情の象徴
星の奏でる交響曲:宇宙の調和や神秘的な感覚。真理の音。
解説
外界を遮断して内面に集中することで、宇宙と自分の一体感を感得する仏教的精神体験を描写。生命と宇宙のリズムが交響曲として表現される。
深掘り_嵯峨
密教的な瞑想の境地を、音楽的かつ宇宙的なスケールで表現した歌です。五感を遮断して内面に集中すると、自身の鼓動(血潮)が、宇宙全体のリズム(星の交響曲)と完全に一致していることに気づく瞬間を詠んでいます。
これは、個(ミクロ)と宇宙(マクロ)が一体であるという即身成仏の思想を、聴覚的な体験を通して表現しており、個人の生命力が宇宙の真理そのものであるという、強烈な肯定を示しています。